東京都港区麻布十番3-8-1 日比谷麻布十番ビル1階

下記のイラスト展は、ハンガリー文化センターに設置されているTEREMTec社のVR機器を通してご覧いただけます。文化センターにお越しの際は、是非お試しください。
※体に触れる機器は、一回のご使用ごとに消毒し、感染対策を行います。
「詩のイメージ」現代イラスト展 ~ハンガリー児童書から~
この展覧会では、ハンガリー現代児童文学におけるイラストのユニークな分野である「子どものための詩のイラスト」をご紹介します。子どものための詩のイラストを取り上げる理由として、詩に併せて描かれたイラストは、それほど文の流れに縛られないため、イラストレーターはより自由に表現・連想しながら詩と繋げられることが挙げられます。その結果、文とイラストは同等に作用しあって相乗効果がもたらされます。
ハンガリーにおいて、児童文学とそのイラストの最初の黄金時代は、日本でも人気が高いマレーク・ベロニカ著「ラチとライオン」をはじめとする優れた作家やイラストレーター、グラフィックデザイナーが多く活躍していた1960~1970年代でした。当時、社会主義であったハンガリーでは多くの作家、イラストレーターにとって、児童文学は唯一活動ができる逃げ場でもありました。
児童文学とそのイラストは2000年代に入ってからは再び目覚ましい発展を見せて、今や世界的レベルに達しています。それは民主化後のハンガリーで新しく誕生した出版社のうち数社が、文章を伴うイラストの水準を重要視していたこともその背景にあります。この展覧会では、児童文学の中から、子どものための詩に併せて描かれたイラスト、過去15年間の選りすぐりの作品をご紹介します。イラストの基になった詩には、大きく分けて19~20世紀のハンガリーの古典と言える作品と現代の作品があります。
(レーヴェース・エメシェ(博士:美術史)の紹介文より)