ハンガリーの伝統的な刺繍は美しく繊細で、世界中のVIPから愛されています。一口に「ハンガリー刺繡」といっても、地域によって様々で、その種類は豊富 にあります。それぞれの文化や歴史の影響を受け発展していったため、手法や特徴、素材の違いも魅力の一つです。また、色鮮やかで可愛らしい模様はス カートやドレスなどの衣類からテーブルクロスやタペストリー、クッションなどの日用品、さらには壁の模様にまで広く用いられています。
東京都港区麻布十番3-8-1 日比谷麻布十番ビル1階
8月14日、15日、16日は、夏季休館とさせていただきます。ご不便おかけいたしますが、宜しくお願い致します。
【開催概要】
ハンガリー刺繍の世界へようこそ
未来へ続く!ハンガリー刺繍の装い
- 会期:2023/6/28(水)~11/10(金)(休館日:10/23(月)、11月1日(水))
- 開館時間:11:00~17:00(最終入場 16:45))
- 会場:リスト・ハンガリー文化センター東京
- 入場無料・予約不要
ハンガリー刺繡の魅力とは?
【“オシャレ心”のカロチャ】
鮮やかな色使いが魅力のカロチャ刺繍。カットワークで模様豊かに作られるレース地に彩られるデザインは見事で、オシャレの楽しみとして母から娘へと紡がれ発展してい きました。現在は代表的なハンガリー刺繍として、その模様が人気を集めています。

【“地域の誇り”のマチョー】
約150年もの間継承してきた伝統的なマチョー刺繍。2012年にユネスコ無形文化遺産にも登録されました。豪華なデザインが特徴ですがそこには長きにわたり着飾ることを大切にした民族の 誇りが詰まっています。
【展覧会の見どころ】
ハンガリーで活躍する、9人のファッションデザイナーのアートワークを展示します。ジーパンからウェディングドレスまで今回披露する洋服は全て日本初公開です!代表的なカロチャ 刺繍とマチョー刺繍をはじめ、世界でたった11人の職人が保持するキシュクンハラシュ市のハラシュレース、ボレロ1着を作るのに200時間かかるシャールクズのモチーフ、他にもビハル地方のアップリケ風カットワーク や藍染めなど多くの作品が楽しめます。
【デザイナー紹介】
▶ヴァーツィ・ロザーリア(マチョーデザイン)
マチョ―刺繍を生かした洋服を制作。マチョ―の昔ながらの図柄や職人たちの技を大切に思い次世代へつなぐことが任務だと思っている。
▶ソンバティ・クラーラ
1991年から服飾デザインを始める。2016年、伝統工芸家トルパ・イルディコーとコラボし、アップリケ風カットワークを使ったコレクションを誕生させ、男性用の上着を婦人服にした斬新なデザインとして話題を呼んだ。
▶レンゲイ・ゲオルギナ(ローズマリー・ハンガリアン・デザイン)
祖母から縫製を学んだことからファッションに興味を持ち、卒業後はローズマリー・ハンガリアン・デザインを立ち上げる。作品には、ハンガリー人なら誰もが知る伝説などをモチーフにした大胆なデザインの作品である。
▶クリシュトン・ギトカ
2012年、自身のブランドを設立。独創的な表現を追及する一方で着心地感にもこだわったデザインを行っている。有名人の顔を特徴的に捉え刺繍を加えてデザイン化した「顔コレクション」が話題。祖母の後ろで6歳の頃からマチョーの薔薇を描き、8歳の頃、既に刺繍を始めた。
▶シュプリンゲル・オルショヤ(ハンドメイド・アカデミー)
服飾デザイナー、テキスタイルデザイナー、業界歴は25年。工房ではオーダーメイドで紳士及び婦人服をデザインから制作まで担うという、ハンガリーでは珍しい事業形態で活動。2019年にはハンドメイド・アカデミーを設立(大人向けの刺繍教室)。展示している作品服の製作時間は200時間。
▶フリブナーク・テュンデ(バイ・ミー・コレクション)
伝統や伝統工芸を守り受け継いできた町で生まれ、祖母・母ともに裁縫を生業としていた影響で服を作ることが好きになった。アメリカ、カナダ、中国、マレーシア、フランスなど世界中で活動。作品に使用しているハラシュレースの極意と技術は、現在、キシュクンハラシュ市の、たった11人の専門家が保持し、護り、制作している。
▶ヘーヤ・ヤーノシュ
ウェディングファッションデザイナー。大手服飾会社の工場長として勤めていた頃、趣味の一環で知人のためにウェディングドレスを制作、いずれ自分の会社を立ち上げたいと思っていた。1990年ヘーヤ・ウェディング・ファッションサロンを設立し、2000年代は数々の国内外のファッションショーや展覧会などで数々の成功を収めている。
▶サボー・エステル(tündEszter)
裁縫は仕事、仕事は趣味…。幼い頃、祖母に手紙を書くときはいつも冒頭で「もしまた祖父と結婚することになったら私にウェディングドレスを作らせてね」と書いていた。9年前からデザイナーとして活躍、近年は々の結婚式にドレスを提供し自らの夢を実現してい る。
▶カトリチ・クリスティナ(遺産制作工房 Sooo Hungarian)
2008年、美しいハンガリー装飾芸術の中から手刺繍モチーフを選び、良質な天然素材を使用して現代のニーズに合った服をデザイン・制作することを目標に立ち上げた。